バランス力を鍛えてパフォーマンスUP!ランナーのためのバランス力向上トレーニング

走っている途中に、すぐに疲れたり、なんでもないところでつまずいたりしていませんか。もしかしたら「バランス能力」が低下しているのかも。バランス能力は体幹と深い関係にあり、鍛えればランニングをはじめとしたスポーツのパフォーマンスを向上できます。この記事では、経験豊富な元フィットネストレーナーが、バランス力を鍛えられる器具や、器具なしのトレーニングなどを紹介していきます。

記事の目次

  • バランス能力の基礎知識
  • バランス能力を鍛えた方が良い理由
  • 今のバランス能力はどのくらい?バランス能力チェックテスト
  • おすすめバランストレーニング器具6選
  • 初心者向け!器具を使ったバランストレーニング4選
  • 初心者向け!器具なしでもできるバランストレーニング
  • 中級〜上級者向け!器具を使ったバランストレーニング4選
  • 中〜上級者向け!器具なしでもできるバランストレーニング
  • バランストレーニングする際の注意点2つ
  • 走ってばかりではタイムは縮まらない!伸び悩むランナーにはバランス力向上が必要

アイキャッチ画像出典:PIXTA

人間のカラダには様々な体力要素があり、その中の1つである「バランス能力」はスポーツだけでなく日常生活においても重要です。スポーツであれば効率的な動き、動作の切り返し、他選手とぶつかっても倒れない安定性の向上に繋がります。日常生活では階段の上り下りや歩くときの重心移動、ちょっとした段差を飛び越えた時の着地など、様々な動作をスムーズに行うために必要な能力です。まずはじめにバランスとは具体的にどういった能力なのかを解説します。

バランス能力の基礎知識

ジムで体幹トレーニングしている女性

バランス能力とは

  • 体勢が崩れた状態を認知して立て直す
  • 動きを安全に加速、減速、停止させる
  • 上下左右前後に重心を移動させる
  • 立ったまま姿勢を保持する

これら全てを担っており、日常生活においても大切な能力です。

段差のある道でつまずいた時転ばないようにリカバリーしたり、電車やバスでの揺れからの転倒を防止したり、バランス能力は日常生活の様々なところで無意識のうちに使われています。

 

バランス能力が低下すると

  • 足場の悪い道や坂道でつまずき、転倒しやすくなる
  • 関節の負担が増して関節痛が発生しやすくなる
  • 乗り物酔いになりやすくなる

など、日常生活に支障をきたす原因にもなりかねません。

バランス能力を鍛えた方が良い理由

バランス能力は加齢と共に低下していきます。

現代では、インターネットの普及や街の開発、交通環境の発展により年々活動量の低下が疑われ、年齢問わず、カラダ全体の機能低下が進んでいるとも言われているので、意識的なバランス能力の向上が大切です。

バランス能力を鍛えても筋肉痛はありせんし、短期間での習得が可能です。ここからはバランス能力を鍛えることで得られる効果を解説します。

スポーツのパフォーマンスアップ

川沿いを走る女性

出典:PIXTA

バランス能力が向上することで

  • 足場の悪い場所で自分のバランスが崩れたときの立て直し
  • 上下左右へのブレないスムーズな走り
  • 下り坂で走るスピードが早くなった際の恐怖心の解消
  • 折り返し地点でのスムーズなコーナリング

などが獲得できます。

特に走る時に足先の走りになりがちで、膝やふくらはぎに疲れが出やすい方は、バランス能力を向上させることでパフォーマンス改善につながる可能性が高いです。

日常生活では転倒予防

転倒予防 イメージ

出典:PIXTA

転倒はつまずく以外にもバランス力の低下によるフラつきによって引き起こされる場合もあります。

日常生活での代表的なシチュエーションは

  • しゃがんだ状態から立ち上がった瞬間
  • 人や物にぶつかった瞬間

これらの瞬間にバランスを崩して転倒よるケガが発生しやすいです。

 

ランニングであればレースのスタート直後は周りに人も多く、他選手と肩がぶつかったり足が引っかかって転倒する場面も多く見られます。予期せぬバランスの崩れにも対応できるだけのバランス能力を養うことで転倒も予防できます。

ランニングやウォーキング時の疲労軽減

ランニングで汗をかいた女性

出典:PIXTA

歩く、走るという動作を行い続けるには『ブレを無くして効率の良いフォームを反復できるのか』がポイントとなります。

 

ランニングで代表的な「ブレの多いフォーム」は、頭やお尻が左右に揺れているフォームです。

このようなフォームは真っ直ぐ走っているようで、実はジグザグに走っているのです。最短距離ではなく遠回りに重心が動いているため、余計に体力を消耗しています。

バランス能力が良くなり重心が安定すれば、そのようなブレも解消され、動きの効率化による体力の温存=疲労軽減に繋げることができます。

今のバランス能力はどのくらい?バランス能力チェックテスト

ここからは、アナタ自身のバランス能力をチェックする簡単なテストをご紹介します。5分でできるテストなので気軽に挑戦してみてくださいね。

閉眼片足立ち

閉眼片足立ち

出典:PIXTA

<手順>

①両手を横に開く。

②片足を床から浮かせる。

③目を閉じてキープする(最大180秒)。

 

2回行い、時間の長い方を記録とします。軸足は変えなくでもOKです。

 

<注意点>

  • 周りに物が散乱していない広いスペースで行いましょう。
  • 床から浮かせた足が軸足に触れたり、床に着く、軸足が少しでもズレた時点で終了となります。

回数に対するカラダ年齢、テスト結果の解説

閉眼片足立ちは視覚からの情報が遮断されているため、立ち続けるのが非常に難しいテストです。重心を捉えるための足裏の感覚である『足握力』と、下半身・体幹の筋肉が働くことでバランスが保たれています。

 

<テスト結果>(5点満点)

 

【男性】 5点 4点 3点 2点 1点
20代 180秒以上 62秒以上 19秒以上 7秒以上 6秒以下
30代 167秒以上 47秒以上 16秒以上 6秒以上 5秒以下
40代 86秒以上 30秒以上 11秒以上 4秒以上 3秒以下
50代以上 44秒以上 24秒以上 7秒以上 3秒以上 2秒以下

 

【女性】 5点 4点 3点 2点 1点
20代 170秒以上 57秒以上 19秒以上 7秒以上 6秒以下
30代 140秒以上 46秒以上 15秒以上 5秒以上 4秒以下
40代 83秒以上 15秒以上 10秒以上 4秒以上 3秒以下
50代以上 38秒以上 10秒以上 6秒以上 3秒以上 2秒以下

 

【1〜2点だった方】

少しバランス感覚が落ちているようです。足裏の感覚とバランス感覚を養うための筋力トレーニングに挑戦してみましょう。

このあとご紹介する

『初心者向け!器具を使ったバランストレーニング』

『初心者向け!器具を無しでもできるバランストレーニング』
を行ってみましょう!

 

【3〜5点だった方】

バランス感覚は平均値以上なので、いかなる状態でもバランスを維持できる筋力を鍛えましょう。

『中〜上級者向け!器具を使ったバランストレーニング』

『中〜上級者向け!器具を無しでもできるバランストレーニング』

がおすすめです!

おすすめバランストレーニング器具6選

バランス能力を鍛えると言っても、どのように鍛えれば良いのでしょうか?実は、手軽で簡単に扱えるトレーニングツールがあります。各器具の特徴やどんな人におすすめなのかも解説していきます。

バランスパッド

全ての器具の中で一番安定性が高いため初心者やバランス能力の基礎を作りたい方に最適!柔らかいクッションが足裏全体を包み込み、本来持っている足裏の感覚を蘇らせることでバランス能力を向上させます。ランニングで足の着地が不安定な方やふくらはぎが疲れやすい方におすすめです。リハビリなど医療現場でも使用されています。

ITEM
TOEI LIGHT バランスパッド2 H7449
・素材:TPE
・重量:480g
・サイズ:48×38.5×6cm

バランスディスク

円盤状の形状をした、表と裏で形状が異なるバランストレーニング器具です。表面はツルツルしており、裏面はイボイボ状の柔らかい突起があり足裏の感覚を強化するだけでなく疲れた足裏のマッサージもできます。

表裏どちらを上にしてもOKですが、初めに裏面で足裏を刺激した後に表面にしてトレーニングを行うと良いでしょう。

地面を押す、踏み込む感覚を養って上り坂でもバテない走りを目指したい方におすすめです。

ITEM
ALINCO バランスディスク EXG027A
・素材:PVC
・重量:1.0kg
・サイズ:34×34×7.5cm

ソフトギムニク

丸いゴム状のソフトギムニクは、空気量の調整により難易度が大きく変わります。空気を抜けばポケットにも収まるほどのサイズなので非常にコンパクトで持ち運びに楽チン!

ソフトギムニクを用いて行うスクワットは中心を捉えるのが非常に難しいですが、体幹やお尻など局所的なトレーニング種目は、鍛えている部位の感覚が良くなり効果を得やすいです。

不安定な足場の悪いコースの走りを強化したい方や、シューズの反発性を上手く利用して好記録を狙いたい方におすすめです。

ITEM
GYMNIC ソフトギムニク LP9509
・素材:PVC
・重量:約100g
・サイズ:Φ最大23cm

バランスボール

腹筋周りの強化に最適なバランスボール。主にお腹全体を覆うインナーマッスルの強化ができるので、サブ4を目指す中〜上級レベルのランナーにおすすめです。

走るスピードがゆっくりであればちょっとしたグラつきの制御や対処はできますが、速くなればグラついた際に反応が間に合わず転倒もしやすくなります。

走るスピードが速くなってもグラつかない体幹を獲得したい方、インターバル走を練習メニューに導入し平均ペースを上げたい方におすすめです。

ITEM
東急スポーツオアシス バランスボール FB-600
・素材:PVC
・重量:ボール/950g、リング/700g
・サイズ:Φ最大55cm

ストレッチポール

背骨や骨盤を本来あるべき位置に戻し、姿勢を改善させることで効率的な動きの獲得が期待できるストレッチポール。

ストレッチポールの上へ仰向けに寝転がって深呼吸するだけでも効果を得られるので使い方も非常に簡単です。

猫背による肩こりや腰痛に悩む方には特におすすめです。

疲れてくると背中が丸まりやすいランナーは非常に多く、フォームを軽視していると肩こり腰痛の悪化や股関節痛を誘発する可能性もあります。姿勢改善のために取り入れてみましょう。

ITEM
LPN ストレッチポールEX
・素材:EPE
・重量:約700g
・サイズ:Φ15 x 98cm

スラックライン

横幅5cmのベルトの上に立ち、綱渡りのように歩いたりジャンプするなどトレーニングというより遊び感覚でバランストレーニングができる器具がスラックラインです。

スラックラインの上に立つのは足裏の感覚はもちろん、体幹やお尻、太もも全体などカラダ全身をフルに働かせてバランスを保つ必要があります。

日常生活では体感できないほど不安定なスラックラインの上に立つことができれば重心の感覚がつかめるだけでなく、着地は非常に安定します。
ちょっとやそっとのグラつきにも耐えられる走りを手に入れたい方におすすめです。

ITEM
macaco スラックライン 定番セット
セット内容:
・ライン(5cm×16m)×1
・ラチェット ×1
・ツリーウェア ×2
・収納袋 ×1
・日本語説明書 ×1
・トリック集 ×1
耐荷重:150kg

初心者向け!器具を使ったバランストレーニング4選

バランス能力チェック方法の「閉眼片足立ち」で行った点数別におすすめのトレーニングをご紹介していきます。テストで1〜2点だった方は、この初心者向けのトレーニングからチャレンジしてみましょう。基礎となる足裏の感覚や重心を捉えるためのバランス感覚を養います。初心者の方でも行いやすいトレーニングなので、ぜひ挑戦してみてください。

バランススクワット

撮影:haruki303s

<トレーニング効果>

左右非対称な状態にすることで不安定な場所でも踏ん張りが効く感覚を養います。

また、足裏で地面を捉える「足底筋群」を鍛え長時間のランニングによる衝撃に耐えうる脚を作りましょう。

 

<手順>
①足を肩幅に開いて立つ

②左右どちらかの足元にバランスディスクを置いて踏む

③太ももが床と平行になるまで息を吸いながらしゃがむ

④息を吐きながら立ち上がる

⑤以降は③〜④を繰り返す

 

※1セット終了後、逆の足に入れ替えて①〜⑤を行う

 

<回数>

10回✕3セットずつ

 

<注意ポイント>

  • 背筋は常に伸ばして背中が丸まらないようにする
  • 膝をつま先の向きは左足が11時、右足が1時の方向にして内側に入らないようにする
  • 使用器具はバランスパッド、ディスク、ソフトギムニク(左→右の順番で強度が高くなる)
  • 初心者にはバランスパッドかバランスディスクがおすすめです

バランスボールプランク

バランスボールプランク

出典:PIXTA

<トレーニング効果>

体幹といわれるお腹周りの筋肉を主に鍛え、レースの後半にもフォームが崩れない走りを作る。

 

<手順>

①両肘をバランスボールに乗せる(腕に幅は肩幅)

②両足を伸ばして頭から足先までまっすぐにする(足は肩幅)

③30秒キープ

 

<回数>

30秒キープ✕3セット

 

<注意ポイント>

  • 腰が反らないように常にお腹に力を入れる
  • お腹がバランスボールに触れないようにする
  • 肩がすくまないよう肩甲骨を下げるように首を長くする

ヒップリフトwithソフトギム

撮影:haruki303s

<トレーニング効果>

左右のブレを抑える働きとなるお尻の筋肉を主に鍛えます。ソフトギムを膝に挟むことで内ももの筋肉も同時に鍛えることができます。膝が内側に入るフォームの方や坂道に強くなりたいランナーにおすすめ。

 

<トレーニングの流れ>

①仰向けに寝て膝を立てる

②膝の間にソフトギムを挟む

③膝〜肩までが一直線になる位置までお尻を持ち上げてお尻を締める

④ゆっくりお尻を床に戻す

⑤以降は③〜④を繰り返す

 

<回数>

10回✕3セット

 

<注意ポイント>

  • ソフトギムの空気が少なすぎると内股になってしまう
  • ソフトギムを挟む圧は常に保つようにする

バランス ニーレイズ(開眼片足立ち)

DISK上の片足立ち

出典:PIXTA

<トレーニング効果>

床以上に不安定な状態の上に立つことでバランス感覚を養います。目は開けていられる分、閉眼より行いやすいが、足裏、内もも、太もも前面後面、お尻、体幹が同時に働く必要があります。膝痛や股関節痛に悩むランナーにおすすめ。

 

<トレーニングの流れ>

①両手を腰にあて、立つ

②右足にバランスパッドをセットして踏む

③左足を浮かせて、太ももが床と平行になる高さまで持ち上げる

③10秒〜30秒キープする(慣れてきたら最大120秒)

 

※片足が終了したら逆の足も行う

 

<回数>

10〜30秒✕3セット

 

<注意ポイント>

  • 転倒防止のため壁や椅子、テーブルの近くで行いましょう
  • 使用器具はバランスパッドかバランスディスク(左→右の順番で強度が高くなる)

初心者向け!器具なしでもできるバランストレーニング

器具なしで行えるバランストレーニングもあります。器具アリに比べると難易度は落ちますが、初心者の方であれば十分に効果を実感できますよ。また、器具がないからこそ安全にトレーニングを行うことができるので運動経験が無い方でも実践しやすいです。続けられるかわからないので器具を買うのを躊躇っているひとは、ここから始めてみましょう。

プランク

プランク

出典:PIXTA

<トレーニング効果>

ランニング中でもブレない走りを作る基礎となる腹圧(ふんばる感覚)を鍛え筋肉のコルセットを形成します。お尻を常に締めることで、下腹部を鍛えて腰痛を予防する効果も。ランニングを初めたばかりのランナーや10km以上走れるようになったけど
ペースが上がらないランナーにおすすめ。

 

<トレーニングの流れ>

①両肘と前腕部分を床に着ける(腕に幅は肩幅)

②両足を伸ばして頭から足先までまっすぐにする(足は肩幅)

③30秒キープ

 

<回数>

30秒キープ✕3セット

 

<注意ポイント>

  • 腰が反らないように常にお腹に力を入れる
  • お腹が床に触れないようにする
  • 肩がすくまないよう肩甲骨を下げるように首を長くする
  • コツはお尻を常に締めておくこと

ヒップリフト

ヒップリフト

出典:PIXTA

<トレーニング効果>

左右のブレのセンサーとなるお尻の筋肉を鍛えて効率の良い走りの獲得に繋げます。そもそもお尻の筋肉を使う感覚がわからないランナー、膝痛に悩むランナーにおすすめ。

 

<トレーニングの流れ>

①仰向けに寝て膝を立てる(足幅は腰幅)

②膝〜肩までが一直線になる位置までお尻を持ち上げてお尻を締める

③ゆっくりお尻を床に戻す

④以降は②〜③を繰り返す。

 

<回数>

10回✕3セット

 

<注意ポイント>

  • 内股にならないよう膝の向きは正面を保つ。

中級〜上級者向け!器具を使ったバランストレーニング4選

バランス能力チェック方法の「閉眼片足立ち」で3〜5点だった方は、こちらのトレーニングから挑戦してみましょう。バランス感覚の基礎はあるので、さらに体幹を強化して常に安定した姿勢を維持できるカラダを作りましょう。

1.バランスボールプランク アームレイズ

撮影:haruki303s

<トレーニング効果>

後半でもスタート時のフォームがキープできるようするための強靭な体幹を作ります。後半にペースが落ちやすいランナーにおすすめ。

 

<トレーニングの流れ>

①左肘をバランスボールの中央に乗せる

②足幅は腰幅の2倍に開き、両足の膝を伸ばす

③両足と片肘の3点支持でキープ

④5秒〜30秒キープ

⑤以降は③〜④を繰り返す

 

<回数>

5~30秒キープ✕3セット

 

<注意ポイント>

  • 非常に不安定で転倒しやすい種目なので周りにものが無いようにしましょう

2.足乗せバランスボールプランク

足乗せバランスボールプランク

出典:PIXTA

<トレーニング効果>

お尻、内もも、体幹が同時に働くことで左右のブレを抑える走りを目指します。疲れてくるとお尻が左右にブレたり、走っていて気がつくと道の左側によってしまうような左右のカラダの使い方にバラつきがあるランナーにおすすめ。

 

<トレーニングの流れ>

①四つん這いの状態から膝を伸ばしてバランスボールの上に足(スネ)を乗せる

②頭から足先までまっすぐにしてキープ

③その姿勢のまま30秒キープ

④以降は②〜③を繰り返す

 

<回数>

30秒キープ✕3セット

 

<注意ポイント>

  • 非常に不安定で転倒のリスクもあるので周りにものが無いようにしましょう
  • 足を乗せても転げ落ちてしまう場合は足幅を拳1つ分広くすると安定しやすい
  • 腰が反らないよう常にお腹を入れる

3.片足ヒップリフト

撮影:haruki303s

<トレーニング効果>

太もも裏を鍛えて地面を蹴り上げる力を強化します。片足ごとに行うことで、太もも裏の負荷を高めます。1歩あたりのストライド(歩幅)を広げる走りを獲得して、好記録を狙うランナーにおすすめ。

 

<トレーニングの流れ>

①仰向けに寝て膝を立てる

②右足にバランスディスクをセット

③左足を浮かせて両手で左足の膝裏を抱える

④右足はバランスディスクに乗せたまま、お尻を持ち上げお尻を締める

⑤ゆっくりお尻を床に降ろす

以降、④〜⑤を繰り返す

 

※片足が終了したら逆の足も行う

 

<回数>

10回✕3セットずつ

 

<注意ポイント>

  • ソフトギムの空気が少なすぎると内股になってしまう
  • ソフトギムを挟む圧は常に保つようにする

4.ダイアゴナルバックレイズwithソフトギムニック

撮影:haruki303s

<トレーニング効果>

主に脇腹の筋力を強化し、骨盤や体幹を使って走る動きを習得します。足先での走りになりがちで膝やふくらはぎ、スネに疲労が蓄積しやすいランナーにおすすめ。

 

<トレーニングの流れ>

①四つん這いになり手は肩幅、足は腰幅にセットする

②左膝をソフトギムの上に乗せる

③左膝と右手は床につけたまま、右膝を後ろに伸ばし左手を前に伸ばす

④右膝と左肘を近づける

⑤以降、③〜④を繰り返す

 

<回数>

10回✕3セットずつ

 

※片側が終了したら逆も行う

 

<注意ポイント>

  • 転倒によるケガ防止のため周りに物が無いようにしましょう
  • 目線は斜め前を見るようにしましょう

中〜上級者向け!器具なしでもできるバランストレーニング

器具がなくても左右非対称な動きを行うことでバランス能力は十分トレーニングが可能です。自宅で行える2つのトレーニング方法をご紹介しているので、ぜひ実践してみましょう。

ニーレイズ(開眼片足立ち)

開眼片足立ち

出典:PIXTA

<トレーニング効果>

片足立ちも立派なトレーニング。プランクやヒップリフトのように安定性が低い分、難易度も高いです。地面の接地感を養うと同時に下半身〜体幹を含むカラダ全身のトレーニングです。

 

走っている最中の足の着地が不安定なランナーにおすすめ。信号待ち中やウォーミングアップ後に行うと良いでしょう。

 

<トレーニングの流れ>

①両手を腰にあて、立つ

②右足で床を軸にして左足を床から浮かせる。

③左足の太ももが床と平行になる高さまで持ち上げる。

③30秒〜最大120秒キープする

 

※片足が終了したら逆の足も行う

 

<回数>

30〜120秒✕3セット

 

<注意ポイント>

  • 転倒防止のため壁や椅子、テーブルなど手を付けるモノの近くで行いましょう。

ダイアゴナルバックレイズ

ダイアゴナルアームレイズ

出典:PIXTA

<トレーニング効果>

体幹とお尻、背中を同時に鍛え、胸を張った前かがみのランニングフォームの形成につなげます。走り疲れてくると猫背や下を向きがちなランナーのおすすめ。

 

<トレーニングの流れ>

①四つん這いになり手は肩幅、足は腰幅にセットする。

②左膝と右手は床につけたまま、右膝を後ろに伸ばし左手を前に伸ばす。

③右膝と左肘を近づける。

④以降、②〜③を繰り返す。

 

<回数>

10回✕3セットずつ。

 

※片側が終了したら逆も行う。

 

<注意ポイント>

  • 転倒によるケガ防止のため周りに物が無いようにしましょう。
  • 目線は斜め前を見るようにしましょう。
  • お腹の力が抜けると腰が反り。

バランストレーニングする際の注意点2つ

バランストレーニングは日常生活よりも不安定な状況下で行うため気を抜いてしまうと転倒やケガに繋がってしまう可能性があります。万が一の事態を避けるため安全に配慮をしてトレーニングを行うことも疎かにはできません。ここからはバランストレーニングをする際の注意点をご紹介します。

広いスペースで行いましょう

自宅トレーニング

出典:PIXTA

グラついた時や足の立ち位置がズレた時、バランスを取ろうと腕を広げた時に物が散乱していると踏んでケガをしてしまったり、物を落として破損してしまう可能性もあります。バランストレーニングを行う前に周辺の物を片付け、最低でも両手を広げてもぶつからないを広いスペーで行いましょう。

最初は取っ手や壁の近くで行いましょう

出典:PIXTA

器具を用いたトレーニングは器具無しで行うトレーニングよりも不安定です。最初は補助要因として取っ手や壁の近くで行い、グラついた時やバランスを崩した時にすぐ捕まえれるようにして行うと安全にバランストレーニングを行うことができます。

走ってばかりではタイムは縮まらない!伸び悩むランナーにはバランス力向上が必要

バランスを鍛えて走る女性

出典:PIXTA

バランス力を鍛えることは、ランニングのレベルに関係なく、パフォーマンスを向上させる効果があります。しかし、普通に生活を送ったり走るだけではなかなか強化することはできません。

 

  • マラソンの目標タイムまで、あともう少しで手が届くけど伸び悩んでいる方
  • マラソンや長時間の運動でも疲れにくいカラダを作りたい方
  • 最近は成長が感じられなくて、刺激が足りていない方

バランス力の向上は、そんなアナタの手助けになるはずです!短い時間で行えるトレーニングばかりなので、テレビを見ている最中や、ちょっとした隙間時間にもぜひ行ってみてください。

 

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