今の腕の振り方で大丈夫?ランニング中の腕の振り方について考えよう

ランニングをしていれば自然と動く腕の動き、その腕振りについて意識したことはありますか?長い時間ランニングをしていると、腕や肩が疲れてくる…そんなかたは腕の振り方に意識を向ければ少し楽になるかもしれません。腕振りは各個人によって正解が同じというものではありませんが、押さえておきたいポイントはあります。今回はランニング中の腕振りはどんなところに気を付けたらいいのかなどを紹介していきます。

記事の目次

  • ランニング中の腕振りはそもそも何のためなの?
  • ランニング中の腕振りで避けたほうがいいポイントは?
  • ではランニング中の正しい腕振りは?
  • ポイントを押さえて腕振りを行えば疲れにもスピードアップにも効果あり

アイキャッチ画像出典:PIXTA

ランニング中の腕振りはそもそも何のためなの?

ランニングだけではなく歩いているときも無意識のうちに腕は振れていると思います。いったい何のために腕を振っているのでしょうか?腕を振らないと一体どういうことになるのか、また振ることによってどういう効果があるのかなどをみていきましょう。

ランニング中のバランスを整えるため

出典:PIXTA

1点目は腕振りをすることによってバランスよく動けるようになるからです。転倒すると危険なのであまりお勧めは出来ませんが、腕を後ろに組むなどして腕を振らずに走るとどうなるでしょうか?おそらく足の運びに合わせて、上半身全体をひねるような連続運動に自然となるかと思います。スピードを上げようとすればするほどその動きは大きくなります。そしてとても走りづらいです。腕の動きが自由であれば、腕振りによってバランスを取ろうと無意識のうちに動くのです。

腕振りで体がひねられることにより推進力が生まれる

推進力

出典:PIXTA

2点目は上半身と下半身のねじれの反動によって推進力を生みだすためです。腕を振れば自然と足の動きに合わせて上半身がひねられ、その反動で次の足が出やすくなります。上に向かって思い切りジャンプしてください!と言われたら、腕を後ろに振りながらひざを曲げて反動をつけて両足でジャンプするかと思います。ランニングを片足ジャンプの連続と考えてみると腕を振って連続で反動をつけているものとも考えられます。

ランニング中の腕振りで避けたほうがいいポイントは?

腕振りは無意識のうちに出来てしまうものなので、各個人によってさまざまなフォームになります。そしてこれが正解!というものもないのですが、避けたほうがよいポイントがあります。これから4点あげていきますが、避けたほうがよいとする理由はほぼ同じものになります。

肩が上がるほど後ろに大きく腕を振る

肩が上がる

撮影:えなまる

腕を大きく振るとストライドも伸び、スピードも出やすくなります。大きく振るように言われている方もいるかもしれません。しかし、肩が上がるほど大きく振る腕振りは避けたほうが良い腕振りの仕方です。まず、肩が上下動するので上半身もその分上下方向にブレます。それによって腕振りによる推進力をうまく生かせなくなってしまいます。首の付け根から肩にかけての筋肉や肩甲骨まわりの筋肉を必要以上に使うことになり、時間が経つにつれて疲れが出てきてしまいます。わかりやすいように少し大げさにしていますが、右の写真のように肩が上がってしまうのはいけません。

上半身ごとひねるように横に腕を振る

腕の横振り

撮影:えなまる

筋力の弱い女性の方に時々見られるフォームです。腕を前後に振る場合はひねりによる推進力も前に進むために使われますが、横に振るとツイスト運動のようになるため、これもまた推進力が生かせない腕振りとなってしまいます。しかし腕振りというのは自然とそうなってしまうものでもあるため、腕を前後に動かして走れと言われてもできないかたもおられると思います。そんなかたは是非プランクなどの体幹トレーニングなどを取り入れることをおすすめします。

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腕振りの肘を伸ばしてしまう

肘が伸びる

撮影:えなまる

腕を後ろに振った時に肘を伸ばしてしまうフォームです。肘が伸びるということは、その肘をまた曲げることになりますが、2重振り子のようになってしまうのでエネルギーのロスにつながります。長い時間走れば走るほどその少しの差が疲れに影響を与えるので避けたほうが良いでしょう。

肩甲骨を寄せる意識を持ちすぎてしまう

肩甲骨の寄せすぎ
撮影:えなまる

ランニングを教えてもらう際に、肩甲骨を意識して腕を振りましょうと言われた方も多いかと思います。間違いではないのですが、それを意識しすぎると常に肩甲骨まわりの筋肉が緊張し、疲れも早く来ます。なによりそれを長時間続けるのは不可能に近いでしょう。腕振りのフォームを固めるために肩甲骨を意識するのは大切なことです。ランニング中に行うのではなくウォーキングや立ったままの状態で腕振りだけに注意を払えるような状況で行うとよいでしょう。右の写真のように寄せすぎはやめましょう。

ではランニング中の正しい腕振りは?

それでは正しい腕振りというものはどんなフォームなのでしょう?腕振りに正解というものはなく、トップランナーを見ても千差万別ですが以下のポイントを押さえれば筋肉への負担も少なく、推進力も生かせるランニングフォームに近づくことができます。

肘の角度は90度付近で腕振りを行おう

90度の腕の角度

出典:PIXTA

ランニングではエネルギーの消費を抑えることも重要なことになりますが、腕を伸ばせば伸ばすほど腕を振るためのエネルギーは大きくなりますし、ブレも大きくなります。かといって、肘をたたみすぎると腕振りがしにくくなってしまうため、90度付近が無駄のない角度になるかと思います。肘をたたんだほうが細かく腕を振れるので、ピッチを上げていきたいという方は90度より肘を少し曲げてみるのもいいでしょう。

腕振りをスムーズに行えるよう、背筋を立てよう

前傾

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肩甲骨を意識しすぎるのは避けたほうがよいと紹介しましたが、肩甲骨を動かすことは大事なことです。背筋を伸ばし、胸を張って少し前傾してみてください。そしてそのまま前後に腕を振るだけで肩甲骨を意識しなくても動いていることがわかると思います。肩甲骨が寄りすぎることもないので疲れも出にくくなります。

力は入れずにリラックスして腕を振ろう

リラックス

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力みが入るといろいろな個所の筋肉が緊張し、疲れが早く来てしまいます。手も軽く握る程度でいいですし、肩も少し落とし気味にすれば肩回りの筋肉にもやさしいです。腕振りは推進力を生みバランスやリズムを取るためのものですが力はいりません。

ポイントを押さえて腕振りを行えば疲れにもスピードアップにも効果あり

いい腕振り

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ここまで避けたほうがいい腕振りのポイントなどを紹介していきました。腕振りは自然と行われてしまうものですが、少し意識を向けるだけでも疲れ方やスピードの乗せ方に違いが出てくるものです。フォームに正解はないので、この記事で紹介したポイントを踏まえて色々と試しながら自分に合った腕振りのフォームを見つけていただけたらと思います。

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えなまる
えなまる

ランニングにどっぷりとはまり、ハーフマラソンからウルトラマラソンまで参加するようになるほどにまでなりました。スピードは全くでない鈍足ランナーですがよろしくお願いします。