やっぱり軽量なランニングシューズを履いてみたい!「厚底」と「薄底」のおすすめモデル10選

どうせ履くなら軽いランニングシューズを履きたいですよね。しかし、軽さだけで選んでしまうと、あとで後悔する可能性も...。今回は、軽量なランニングシューズのメリットとデメリットを解説します。また、最近話題の厚底シューズと薄底シューズの使い分け方法、人気ブランドのおすすめモデルについても紹介するので、シューズ選びの参考にしてみてください。

記事の目次

  • シューズは軽い方が良い?メリットとデメリットを解説
  • 初心者も軽量シューズを選んでいい?
  • シューズはどうやって使い分ける?レースや目的に合わせた選び方
  • 「厚底」ならコレ!おすすめの軽量シューズ4選
  • 「薄底」で最速を目指す!おすすめの軽量シューズ6選
  • 自分に合ったシューズで目標を達成しよう!

アイキャッチ画像出典:PIXTA

シューズは軽い方が良い?メリットとデメリットを解説

ランニングシューズは走るためのギアなので、一般的なシューズよりも軽量に作られています。その中でもトップアスリートが着用するシューズには、重さを感じないほどの軽さを実現しているものもあります。

 

ただし、ランニングで大切なのは、自分の目的や使用するシーンに合わせたシューズを選ぶことです。軽量なシューズを選ぶ前に、そのメリットとデメリットを押さえておきましょう。

メリット①:スピードを出しやすい

速く走るトップランナー

軽量なランニングシューズは、ソールを薄くすることによって、脚の力をしっかりと地面に伝え、その反発力を前へ進む力に変えます。その分、スピードを出しやすく、維持もしやすくなります。

メリット②:足さばきが良くなり疲れにくい

長距離レースに出場するランナーたち

シューズが軽いと、足を持ち上げる動作の負担は少なくなります。長距離のランニングでは、何百回、何千回とシューズを持ち上げなければなりません。シューズが軽ければ軽いほど、重さによる負担が少なくなるので、足さばきが良くなり疲れにくくなります。

 

もちろん、ランニングによる負担は、脚を回転させる動きだけでなく、着地の衝撃も関係してきます。軽さによるメリットだけでなく、デメリットも併せて確認しましょう。

デメリット①:クッション性が少なく脚への負担が大きい

脚を痛そうに押さえるランナー

出典:PIXTA

軽量化を実現する為には、不要なものを削ぎ落とす必要があります。基本的に、軽量なシューズのソールは薄く、クッション性が少ないので、地面からの衝撃は体にダイレクトに伝わってしまいます。そのため、軽量で薄底のシューズは脚にかかる負荷が大きく、怪我や痛みが発生するリスクがあるので注意が必要です。

デメリット②:生地が薄く耐久性が低い

生地が薄いナイキのランニングシューズ

撮影:記助

軽量化されたシューズは、ソールだけでなくアッパーの生地も薄くなっています。軽量シューズは、レース本番で結果を出すことを目的に作られているためです。

 

レーシングシューズを普段の練習から履き、何十キロ、何百キロも走るとすぐにボロボロになってしまいます。痛んだシューズで走ると、力が地面に伝わりにくくなり、体のバランスが崩れることも。局所的に体にかかる負担が増すので、膝や腰、足首などを怪我するリスクが高くなります。

初心者も軽量シューズを選んでいい?

初心者でも軽量なシューズを履きたいと思うランナーは多いでしょう。トップ選手が履いている軽量なレーシングシューズは、デザインもカッコいいので憧れますよね。しかし、軽さだけで選んでしまうのは少し危険です。ここでは、初心者が軽量なシューズを選ぶときに注意したいポイントを解説します。

初心者は重さよりもクッション性を重視しよう

クッション性があるランニングシューズ

出典:PIXTA

ランニングを始めたばかりの初心者の方の場合、走るために必要な脚の筋力がまだ十分ではないかもしれません。軽量なシューズには、クッションや脚のサポート機能が削ぎ落とされているので、初心者の方が履くと衝撃に耐えられず怪我をするリスクがあります。

 

初心者の方は、極端な軽量性を求めるよりも、着地の衝撃を吸収してくれるクッション性が高いシューズを選ぶのがおすすめです。薄底シューズよりも負担が少ないので、長い距離でも最後まで安定して走ることができます。

厚底でも要注意!カーボンシューズには高い脚力が必要

脚力がある上級者ランナー

出典:PIXTA

少し前までは「軽量なシューズ=薄底」というのが一般的でした。しかし最近では、技術の進歩により、軽量なクッション素材が生み出され、厚底でも軽量なシューズが増えてきました。

 

ただし、上級者向けに開発されたカーボンプレート内蔵の厚底シューズを選ぶ時には注意が必要です。厚底カーボンシューズは、強く踏み込むことによってプレートをしならせ、反発力を生み出します。この反発を推進力に変えることで、スピードを維持しやすいのが特徴です。しかし、反発を得るためには脚の筋肉(脚力)が求められるため、初心者の場合は、効果を引き出すことが難しいと言えます。

 

初心者の方は、いきなり厚底カーボンシューズを選ぶのではなく、クッションとサポートが充実したシューズを選ぶことがステップアップの近道です。

シューズはどうやって使い分ける?レースや目的に合わせた選び方

軽量なシューズの中にも、厚底タイプと薄底タイプがあります。それぞれ特徴が異なるので、出場するレースの種類によって、シューズを使い分けることが大切です。上手く使い分けることで、レースでベストパフォーマンスを発揮したり、怪我のリスクを避けたりすることができます。

マラソンなどの長距離レース⇒「厚底」タイプ

厚底シューズを履いているランナー

出典:PIXTA

ハーフマラソン・マラソンなどの長距離レースでは、厚底シューズを選ぶのがおすすめです。距離が長くなるほど、脚にかかる負担は蓄積されていきます。「脚を守るクッション性と反発力は相反するもの」というのがこれまでの常識でした。しかし、カーボンプレートが内蔵された厚底シューズによって、それが両立したのです。

 

衝撃を緩和しながらも前への推進力を得られるので、最後まで脚の力を残しながら走り切ることができます。

5km~10kmなどの短いロードレース⇒「薄底」タイプ

薄底で軽量なランニングシューズを履いているランナーたち

出典:PIXTA

ロードレースには5km~10kmのような短いものもあります。マラソンなどに比べて時間も短く、脚への負担も小さいので、スピードを重視して、より軽量な薄底シューズを選ぶと良いでしょう。足さばきが良くなり、スピードを出して走ることの楽しさも感じられるはずです。

自分との相性の見極めも大切

ランニングシューズを履くランナー

出典:PIXTA

「長い距離は厚底、短い距離は薄底」という使い分けの方法を紹介しましたが、最近では5kmのロードレースでも厚底タイプの軽量シューズを履く人が増えてきています。短い距離でもそのシューズが自分に合っていれば、使いこなすことはもちろん可能です。

 

一方で、「厚底はどうしても感覚的に合わない」という方も多いようです。厚底シューズはクッション性が高いので、接地の感覚が柔らかくなります。薄底に慣れている方は、柔らかい接地の感覚が好みではないと感じる場合もあります。

 

「長い距離だから厚底の方が良い」と決めるのではなく、それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、自分の走りに合ったシューズを見つけてみましょう。

「厚底」ならコレ!おすすめの軽量シューズ4選

最近人気が高まっている「厚底」の軽量ランニングシューズ。カーボンプレートが内蔵されたことで、薄底シューズと同等以上の反発力を得ることができるようになりました。人気ブランドを中心に、おすすめシューズを紹介していきます。

厚底トレンドを牽引!「NIKE(ナイキ)/ VAPORFLY NEXT%(ヴェイパーフライ ネクスト%)」

近年の厚底ブームの火付け役となったナイキの「ヴェイパーフライシリーズ」。最新モデルである「アルファフライ」は、Airユニットを内蔵することによって少し重くなっているので、軽さを求めるランナーなら「ヴェイパーフライ NEXT%」がおすすめ。

 

この一つ前のモデルである「ヴェイパーフライ 4%」はランナーによって相性があり、走り方をシューズに合わせる必要がありました。しかし、改良された「NEXT%」はどんなランナーでも走りやすくなりました。

ITEM
ナイキ ヴェイパーフライ NEXT%【ユニセックス】
●重量:191g(27.0cm片足)
●カラー:ホワイト/ブラック/ハイパージェイド/フラッシュクリムゾン、ブラック/ボルト/ホワイト、ヴァレリアンブルー/ブラック/ベイパーグリーン
●素材:-
●サイズ:22.5〜30.0cm

厚底の元祖!「HOKA ONE ONE(ホカオネオネ)/ CARBON X-SPE(カーボンエックス SPE)」

マラソン・ウルトラマラソンなどの超長距離レースを狙っているランナーなら「CARBON X」がおすすめです。メタロッカーと呼ばれるゆりかごのようなソール形状により、足運びがスムーズで、コントロールがしやすいのが特徴です。目安としてはマラソンで3時間あたりを目指すランナー向けですが、サブ4を狙うようなランナーでも十分扱うことができるシューズです。

ITEM
HOKA ONE ONE CARBON X-SPE【ユニセックス】
●重量:250g(27cm片足)
●カラー:プレーンエア / バーズオブパラダイス
●素材:
・アッパー / ポリエステルエンジニアードメッシュ
・アウトソール / ラバーEVA
●サイズ:23.0〜30.0cm

トレーニングにも使える!「New Balance(ニューバランス)/ FuelCell TC(フューエルセル TC)」

NewBalanceの「FuelCell TC」は、トレーニング・レースの両方に対応しています。特にミッドソールは分厚く、踵から接地するランナーにも対応します。

ITEM
NewBalance FuelCell TC【メンズ】
●重量:264g(27cm片足)
●カラー:ホワイト、レッド
●素材:
・アッパー / 合成繊維
・アウトソール / ゴム底
●サイズ:25.0〜29.0cm

軽量性・安定性のバランスが良い「ASICS(アシックス)/ METARACER(メタレーサー)」

「メタレーサー」はカーボンを内蔵したレーシングシューズ。厚底でありながら200gを切る軽量性を両立しています。ピッチ走法のランナーとの相性が良く、転がるように足を進めていくことができます。癖が少なく、安定性が高いので、マラソンで3時間切りを目指すような上級者から、サブ4を狙う中級者まで幅広いランナーにおすすめです。

 

通気性にも優れているので、気温が高い日でも安心。

ITEM
アシックス メタレーサー【メンズ】
●重量:190g(27cm片足)
●カラー:WHITE/SUNRISE RED、SUNRISE RED/BLACK
●素材:インナーソール:合成樹脂(FLYTEFOAM)/固定式
●サイズ:24.5〜30.5cm
ITEM
アシックス メタレーサー【レディース】
●重量:190g(27cm片足)
●カラー:WHITE/SUNRISE RED、SUNRISE RED/BLACK
●素材:インナーソール:合成樹脂(FLYTEFOAM)/固定式
●サイズ:22.5〜28.5cm

「薄底」で最速を目指す!おすすめの軽量シューズ6選

スピードをとことん求めるなら、薄底で軽量性を追求したシューズを選ぶのも良いでしょう。ここからは、スピードに乗って走る楽しさを味わえる薄底のランニングシューズを紹介します。

スパイクのような反発力「adidas(アディダス)/ADIZERO TAKUMI SEN 6(アディゼロ タクミ セン 6)」

薄底でありながら、クッション性と反発力を両立したモデルです。最新モデルはミッドソールに使われているフォームが変更になり、カーボンプレートは使っていないものの、まるでスパイクシューズのような反発力を得られます。

 

クッション性も高いので、マラソンなどの長距離レースにも対応しています。

ITEM
アディダス アディゼロ タクミ セン 6【ユニセックス】
●重量:197g(27cm片足)
●カラー:コアブラック/フットウェアホワイト/グローリーグリーン、コアブラック/フットウェアホワイト/シグナルコーラル、グローリーブルー/コアホワイト/ソーラーレッド、シグナルコーラル/コアブラック/フットウェアホワイト
●素材:-
●サイズ:22.5〜30.5cm

フラットソールの勝負モデル「MIZUNO(ミズノ)/ WAVE CRUISE JAPAN(ウエーブクルーズジャパン)」

「ウエーブクルーズ」は箱根駅伝などトップ選手も愛用しているミズノのエキスパート向けのランニングシューズです。

 

軽量でグリップ力も高いので急激なスピードの変化にも対応できます。マラソンでも使えますが、駅伝など20km以下のスピードレースに向いています。

ITEM
ミズノ ウエーブクルーズ JAPAN【ユニセックス】
●重量:160g(26cm片足)
●カラー:フラッシュイエロー×ブラック、ブルー×ピンク
●素材:甲材/合成繊維、人工皮革 底材/合成底
●サイズ:22.0〜29.0cm

スピードを追求した軽量モデル「MIZUNO(ミズノ )/ WAVE DUEL NEO(ウエーブデュエルネオ)」

「ウエーブデュエルネオ」は「ミズノの反撃」というキャッチコピーがついたエリート向けのランニングシューズです。ミズノが独自に開発した高反発ソール素材「MIZUNO ENERZY(ミズノエナジー)」を採用しています。反発力が高く爆発的な推進力を生み出します。

ITEM
ミズノ ウエーブ デュエル ネオ【ユニセックス】
●重量:185g(26cm片足)
●カラー:ブルー×ホワイト×ピンク
●素材:甲材/合成繊維、人工皮革 底材/合成底
●サイズ:24.5〜28.5cm

推進力が生まれやすい「ASICS(アシックス)/ SORTIE JAPANSEIHA 2(ソーティジャパンセーハ 2)」

アシックスの薄底シューズの中でも、特に安定感が高いのが「ソーティジャパンセーハ」です。スピードだけでなく安定感を求める方におすすめです。

 

ナイキの厚底が登場するまで、日本のトップ選手の多くが愛用していたソールを、さらに改良しています。

ITEM
アシックス ソーティジャパンセーハ2【ユニセックス】
●重量:164g
●カラー:FSCR / W
●素材:アッパー素材:合成繊維+合成皮革 ・アウター素材:合成底(ウレタン)+ゴム底
●サイズ:24.5〜28.5cm

反発性を求めるランナー向け「ASICS(アシックス)/ SORTIEMAGIC RP 5(ソーティマジック RP 5)」

「ソーティジャパンセーハ」と同じように、アシックスのエリートランナー向けのシューズである「ソーティマジックRP」。「ソーティジャパンセーハ」よりも反発力が高いので、安定感よりもスピードを重視するランナーにおすすめです。

ITEM
アシックス ソーティマジックRP5
●重量:155g(26.5cm片足)
●カラー:FLASH CORAL/BLACK、WHITE/CLASSIC RED、GREEN GECKO/BLACK
●素材:
・アッパー/合成繊維+合成皮革
・アウトソール/合成底(ウレタン)+ゴム底
●サイズ:23.0〜28.5cm

日本記録を生んだ薄底&カーボン「New Balance(ニューバランス)/ FuelCell 5280(フューエルセル 5280)」

カーボン内蔵シューズの中でもひと際特殊なのが、NewBalanceの「FuelCell5280」です。このシューズはマラソンランナーではなく、中距離選手向けに作られています。名前に入っている「5280」は、1マイル(1.6km)をフィートに換算した数字。短い距離で活躍するスピードモデルであることを表しています。

 

踵が接地することを想定していない構造になっており、カーボンプレートの反発によりスパイクシューズと同じようなスピードを出すことができます。このシューズを履いた選手が、女子3000mの日本記録、1500mの日本歴代2位のタイムを出しています。

ITEM
NewBalance FuelCell5280【メンズ】
●重量:138g(26.5cm片足)
●カラー:ホワイト、レッド
●素材:
・アッパー/合成繊維、合成樹脂
・アウトソール/ゴム底
●サイズ:25.0〜27.5cm
ITEM
NewBalance FuelCell5280【レディース】
●重量:138g(26.5cm)
●カラー:全2色

●重量:138g(26.5cm片足)
●カラー:ホワイト、レッド
●素材:
・アッパー/合成繊維、合成樹脂
・アウトソール/ゴム底
●サイズ:24.0〜27.0cm

自分に合ったシューズで目標を達成しよう!

ロードレースに出場するランナーたち

出典:PIXTA

軽量なシューズは走りやすく自己ベストを縮めるために必要なアイテムです。ただし、スピードが出てタイムアップを狙いやすい一方、体にかかる負担が大きいというデメリットもあります。また、アッパーの生地も薄いものがほとんどなので、無茶な使い方をするとすぐに穴が開いてしまいます。メリットとデメリットを理解した上で、自分の力量やレースの目的に合わせて最適なレーシングシューズを選んでみてください。

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記助
記助

元800mランナー。100mからマラソンまで、観戦するのも走るのも好きです。楽しく走る方法や速く走るためのトレーニングを主に公開するので、お役に立てたら幸いです。