ブルックス「カタマウント」をレビュー!クッション性と反発性を兼ね備えた軽量モデル

アメリカでランナーから絶大な人気を誇るブランド「BROOKS(ブルックス)」より発売されたトレイルランニングシューズ「CATAMOUNT(カタマウント)」。話題の新作を実際に使用して、編集部が徹底レビューしてみました!シューズに搭載された機能の特徴、履き心地やサイズ感を詳しく紹介します。

記事の目次

  • 高反発素材を搭載したトレランシューズ「カタマウント」!その特徴は?
  • 実際にトレイルを走って試してみました
  • ロードシューズのように軽快に走れるスピードモデル

アイキャッチ画像撮影:RUN HACK編集部

高反発素材を搭載したトレランシューズ「カタマウント」!その特徴は?

ブルックス カタマウント

撮影:RUN HACK編集部

アメリカでは絶大な人気を誇るランニングシューズブランド「BROOKS(ブルックス)」。日本でもその人気はじわじわと高まりつつあります。「HYPERION ELITE(ハイペリオン エリート)」や「HYPERION TEMPO(ハイペリオン テンポ)」などのロード用スピードモデルは特に注目を集めており、気になっている方も多いのではないでしょうか。

 

このハイペリオンシリーズに共通するのが、ミッドソール素材として「DNA FLASH」が採用されていること。今回紹介するのは、トレイルシューズとして初めて「DNA FLASH」が搭載されたモデル「CATAMOUNT(カタマウント)」です。

 

まずはそのディテールからチェックしていきましょう。

通気性と耐久性に優れるアッパー

ブルックス カタマウント アッパー

撮影:RUN HACK編集部

アッパーには、目の細かいメッシュ素材が採用されており、高い耐久性を維持しつつも通気性を確保しています。

 

ミッドソールに近い下部には補強が施されているので、岩や木の枝との接触が多いトレイルでも安心。水抜け用に入れられたスリットには、屈曲性を妨げないという役割もあります。

フィット感を高める一体構造のシュータン

ブルックス カタマウント アッパー

撮影:RUN HACK編集部

シュータンは内部でソール部分に接続されたブーティー構造になっています。伸縮性の高い素材が使われており、甲部分を優しく包み込んでくれます。

軽量性・クッション性・反発性を備えるミッドソール「DNA FLASH」

ブルックス カタマウント ミッドソール

撮影:RUN HACK編集部

ミッドソールには独自素材の「DNA FLASH」が使用されています。EVAに液化窒素ガスを混ぜ、超臨界流体発泡という特殊な技術によって成形された素材で、軽さとクッション性、反発性をバランス良く備えています。

 

また、細かい気泡が閉じ込められているので、へたりにくく耐久性が高いのも特徴です。

 

ブルックス カタマウントとハイペリオンテンポ

撮影:RUN HACK編集部(左:カタマウント、右:ハイペリオン テンポ)

「DNA FLASH」はロードランニングシューズの「ハイペリオン テンポ」にも搭載されているフォーム。

ソールの形もほぼ同じなので、普段ハイペリオンテンポを履いている方であれば、ロードとトレイルの使い分けで違和感なく履くことができますよ。

力強いグリップを発揮するアウトソール

ブルックス カタマウント アウトソール

撮影:RUN HACK編集部

アウトソールのラグ(凸凹)は3.5mmとそれほど高くありませんが、粘り強いグリップ力を発揮してくれます。

 

中央に見えている黒い部分は、「バリスティックロックシールド」と呼ばれるプレートで、ミッドソールとアウトソールの間に入れられています。このプレートが路面の突き上げから足裏を守り、安定性を高めてくれます。

 

ブルックス カタマウント ヒール部分

撮影:RUN HACK編集部

ミッドソールからアウトソールにかけて末広がりのデザインになっており、着地の安定性を高めています。

足の負担を軽減する軽量性

ブルックス カタマウント 重量

撮影:RUN HACK編集部

重量は26.0cmの実測で、260gでした。300gを下回れば軽量と言われるトレランシューズの中では、特に軽量な部類に入ります。プロテクション機能は十分に備わっているので、この軽さの実現はミッドソール素材の「DNA FLASH」が大きく貢献しているのでしょう。

軽量なシューズはスピードを出しやすくなるだけでなく、ロングレース後半での足の負担軽減にも繋がりますね。

実際にトレイルを走って試してみました

それでは、カタマウントを履いてトレイルを走ってみましょう。サイズ感や実際に走ってみたレビューを詳しく紹介します。

サイズ感とフィット感は?

ブルックス カタマウント

撮影:RUN HACK編集部

足入れをしてみると、一体構造のシュータンがピタッと足をホールドしてくれます。アッパーはややタイトですが、シュータンの柔らかさによって圧迫感なくフィットする気持ち良さを感じました。履き心地は数あるトレランシューズの中でもトップクラスに良いかもしれません。

 

サイズは普段履いている26.0cmをチョイスして問題なさそうでしたが、爪先側が細めなので足幅によっては小指の当たりが気になる方がいるかもしれません。実際に試着してみてハーフサイズ上げるか検討しても良さそうです。

 

また、シュータンには靴紐をまとめて固定しておくことができるバンドが備わっています。アップダウンの激しいトレランでは嬉しい機能ですね。

心地良い反発感とスピードへの対応

ブルックス カタマウント

撮影:RUN HACK編集部

走ってみてまず感じるのは、「DNA FLASH」の特徴として謳われるクッション性と反発性のバランスの良さです。厚みのあるソールですが、いわゆる厚底シューズのようなふわふわとした柔らかいクッション感はなく、接地時の沈み込みは少ない印象。踏み込みから反発が返ってくるまでの間隔が短いので、自分の思った通りに加速していくことができます。

高い衝撃吸収性と安定性

ブルックス カタマウント

撮影:RUN HACK編集部

これだけの反発力があるにもかかわらず、ソールの硬さはあまり感じません。足への衝撃を柔らげてくれるクッション性は十分に備わっているので、ロングディスタンスのレースでも活躍してくれそうです。

 

また、ロードランニングシューズに近いモデルは安定性に欠ける、というイメージがありましたが、カタマウントは履き心地の良さと安定性を高いバランスで維持しています。ソール内部の「バリスティックロックシールド」は、路面の突き上げから足を守ってくれるだけでなく、シューズのねじれも防いでくれ、着地の際のブレも抑えられている印象でした。かかと部分を巻き上げるようにデザインされたミッドソール形状も安定感に貢献しているかもしれません。

ロードを含むミックスコースでも活躍

ブルックス カタマウント

撮影:RUN HACK編集部

アウトソールのラグはひとつひとつの表面積が広く接地の感覚がフラットなので、平坦なトレイルはもちろん、ロードでも問題なく使えます。ロード経験があってこれからトレイルも始めたい、という方にとっては非常に履きこなしやすいのではないでしょうか。

 

もちろんフラットな路面向けのシューズというわけではありません。実際、濡れた岩場や急な下り坂でもグリップ性能は問題ありませんでした。悪天候でぬかるんだ土の路面には向いていないかもしれませんが、晴れた日のトレイルであれば路面状況を問わずに使える汎用性の高いシューズと言えそうです。

ロードシューズのように軽快に走れるスピードモデル

ブルックス カタマウント

撮影:RUN HACK編集部

アメリカNO.1ブランド「ブルックス」が自信を持って送り出すトレイルシューズ「カタマウント」は、路面状況や距離を問わずに使える万能モデル。複数のシューズを使い分けるのではなく、1足で何でもこなしたいという方にはぴったりです。

 

また、ロードシューズと遜色のないスピード性能やフィット感の高さは、これからトレランを始める初心者から、ロングレースで結果を出したい上級者まで、幅広いランナーの要望に応えることができそうです。

 

軽さ・クッション性・反発性を高いバランスで備え、心地良いランを提供してくれる「カタマウント」は、ブルックスのブランドメッセージである「RUN HAPPY」を体現する1足と言えるでしょう。

BROOKS 公式サイト

ITEM
ブルックス カタマウント【メンズ】
●重量:約263g(27.0cm)
●サイズ:25.5〜29.0cm
●カラー:ブラック/イエロー、グレー/ブラック
ITEM
ブルックス カタマウント【レディース】
●重量:250g(24.0cm)
●サイズ:22.5〜26.0cm
●カラー:ブラック/ピンク

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RUN HACK編集部 青木
RUN HACK編集部 青木

■RUN HACK運営&記事編集担当。学生時代はテニス部に所属していたが、社会人になってから運動不足を感じてランニングを開始。自然の中を走るトレランの楽しさに目覚め、ハセツネやITJなどの大会に出場。読者目線を大切に、ランニングの魅力や新たな発見のある記事をお届けしていきます。