話題の「筋膜ローラー」で筋膜リリース!効果と使い方

最近、メディアなどで「筋膜リリース」という言葉を聞く機会が増えました。筋膜とは筋肉を包んでいる膜のことで、この筋膜の状態が良くないと肩こりや身体の痛みにもつながります。筋膜リリースとは筋膜を正常な状態に戻すことですが、その有効な手段の一つといわれているのが筋膜ローラーです。今回は筋膜ローラーの効果と正しい使い方について解説していきます。おすすめの筋膜リリースローラーについても紹介します。

記事の目次

  • 話題になっている筋膜リリース!筋膜ローラーを使って実践
  • 筋膜をさまざまな方向に解きほぐす筋膜リリース
  • 筋膜ローラーってなに?
  • 筋膜ローラー3つの効果
  • 筋膜ローラーを使った筋膜リリース
  • 効果が実感できない…そんな時は
  • 筋膜リリースで体を整えて、より健康な身体を目指そう

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話題になっている筋膜リリース!筋膜ローラーを使って実践

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筋膜とは筋肉を包んでいる薄い膜状の組織です。わかりやすい例でいえば、スーパーなどで買ってきた鶏もも肉の鶏皮と肉本体の間にある薄い半透明の膜、あれも筋膜です。

 

私たちの体にももちろん筋膜があり、ボディスーツのように全身を包んでいますが、大きく分けると筋線維を包む筋内膜、筋線維を束ねる筋周膜、さらに筋全体を覆う筋外膜の3種類になります。

 

筋膜はコラーゲンからできた柔らかい組織ですが、水分が不足することで筋膜同士が癒着したり委縮したりすることで筋肉が滑らかに動かなくなることがあります。その筋膜の癒着や委縮を正常な状態に戻すことを筋膜リリースといい、筋膜リリースの方法として今、注目を浴びているのが筋膜ローラーです。

筋膜をさまざまな方向に解きほぐす筋膜リリース

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筋膜リリースは「筋膜はがし」と訳されているように、筋膜を委縮や癒着を引きはがし、こすり合わせるなどしてさまざまな方向に解きほぐしてやるのが基本の方法です。従来は両手を使って皮膚の表面をマッサージするなどのやり方が一般的でしたが、単に揉めばよいというものではなく専門の知識が必要でした。

また、専門家の施術を受けても、元の生活を続けていれば時間の経過とともにまた筋膜が委縮してしまうという問題もありました。

筋膜ローラーってなに?

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専門の知識なしでも、普段の生活の中で筋膜リリースが行えるものとして注目を浴びているのが筋膜リリース用フォームローラー、通称筋膜ローラーです。

 

弾力性のある樹脂素材で作られた筒状で表面に凹凸が付けられたトレーニング器具です。さまざまなサイズのものが市販されていますが、筋膜ローラーとして使用する場合はもっとも一般的な15㎝×30㎝サイズのものが使いやすいでしょう。

 

また種類もいくつかあるのですが、こちらのトリガーポイントのフォームローラーが使いやすいと評判です。凹凸が多いと痛みを感じることがあるのですが、このモデルは凹凸の加減もちょうどよく、適度な反発もあり、とても気持ち良いですよ。

ITEM
トリガーポイント フォームローラー
サイズ :直径約14.0cm×長さ約33.0cm  
重さ:約604.0g  
カラー:オレンジ、ブラック、ライム、ピンク、カモ
素材:EVA・ABS樹脂

【良い感じです】
肩、背中がガチガチに凝り固まり、自分で凝りをほぐせればと思い購入。
まだ、数回ですが、肩甲骨周りが柔らかくなった気がします。毎日、続けています。
手軽に出来るのも、有難いです。

筋膜ローラー3つの効果

筋膜ローラーを使うことで、疲労回復、リンパの流れと血流量の向上、そして腰痛・肩甲骨の怪我防止の3つの効果が得られるといわれています。

疲労回復

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筋膜ローラーを使ってマッサージすることにより運動で疲労した筋肉が柔軟性をとりもどします。血液の循環がよくなることで体内にたまった乳酸などの疲労物質を体外に押し出しやすくなることから運動後のリカバリーが早くなります。

リンパの流れと血流量の向上

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筋膜の委縮や癒着は血液だけでなくリンパの流れも悪くします。リンパは体の下水管とも呼ばれ、滞ると体内の老廃物の排泄に支障がでてむくみなどの症状が現れることがあります。筋膜ローラーでマッサージを行うことで血液とリンパ、両方の流れをスムーズにすることができます。

腰痛や肩甲骨の怪我の防止

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筋膜は単体で存在するのではなく、全身に連なっているので、その周辺からほぐしていくことで腰や肩を直接マッサージするよりも効果が得られます。なにより腰にせよ肩にせよ、自分自身でマッサージするのは難しい部分です。筋膜ローラーを使うと一人でも自宅で気軽に行うことができるので、常日頃からマッサージしておけば怪我の防止にもなります。

筋膜ローラーを使った筋膜リリース

筋膜ローラーを使えば全身の筋膜をマッサージすることが可能です。ランナーが特に気になる部分別にやり方を見ていきましょう。

ふくらはぎの筋膜リリース

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座って前に足を投げ出します。ふくらはぎの下あたりに筋膜ローラーを置いてごろごろと転がします。この時ただ転がすのではなく、足首を前後に伸ばしたり、足先を開いたり閉じたりする動きを追加することで筋膜がリリースしやすくなります。

太ももの裏(ハムストリングス)の筋膜リリース

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座った状態で手を後ろにつき、片方のふとももの下に筋膜ローラーを置きます。お尻を浮かせて前後に転がします。片足が終わってから足を入れ替えて行いますが、ふとももの裏側の筋肉を意識することが大事です。

お尻の筋肉「大臀筋」の筋膜リリース

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身体を横に向けて寝ころび、肘をついて筋膜ローラーをお尻の横あたりに置いて前後に動かします。

背中の筋肉(脊柱起立筋)の筋膜リリース

寝ころんで腹筋の姿勢で背骨の中心部付近に筋膜ローラーを置きます。背中で筋膜ローラーを左右に転がすようにします。

背中の上部にある僧帽筋の筋膜リリース

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肩こりの要因ともなる僧帽筋の疲れですが、寝ころんで腹筋の体勢をとり、肩甲骨の下あたりに筋膜ローラーを置いてお尻を浮かせて前後に動かします。この時、あまり首に近い位置にローラーがこないように気をつけます。

太ももの前(大腿四頭筋)の筋膜リリース

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うつ伏せの体勢で両肘をついて体を支え、筋膜ローラーを片側の太ももの下に置き、床と平行の姿勢を保った状態で太ももを前後に動かします。足を前後に動かすだけでなく、筋膜ローラーに乗せた足をゆっくりと90度折り曲げても効果的です。

太ももの外側の大腿筋膜張筋という部分の筋膜リリース

横になり、肘をついて筋膜ローラーを太ももの下に置きます。筋膜ローラーに載せていない方の足を前に出して足の裏をしっかりついて腕と合わせて体をしっかり支え、前後に動かします。

内転筋の筋膜リリース

肘をついてうつ伏せになり、太ももの内側の下に筋膜ローラーを置きます。この時からだがよじれないよう、しっかりと平行を保ちます。筋膜ローラーに体重をしっかりかけて前後に動かします。

効果が実感できない…そんな時は

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筋膜ローラーを使ってみたはいいけれど、効果が実感できない…という方もいます。まずその場合には動作が早すぎることが考えられます。転がす範囲をあまり広げず(5㎝からせいぜい10㎝以内)、痛みを感じたり、硬いと感じる部分を探るようにゆっくりと確かめながら丁寧に動かすことをこころがけてください。

筋膜リリースで体を整えて、より健康な身体を目指そう

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ランナー、特に初心者の方や記録が伸び盛りの方はつい走ることだけに気が向いてしまい、身体をケアすることがおろそかになってしまいがちです。オーバートレーニングで気がついたら疲労が蓄積して思わぬ故障が…というケースも少なくありません。そうならないためにも日ごろのケアが重要です。筋膜ローラーを使った筋膜リリースは手軽にできる体のメンテナンス方法です。しっかり体を整えて、故障しない健康な体作りに取り組みましょう。

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ひがしだいすけ
Morotsuka 51
Morotsuka 51

40歳を目前に陸上未経験で走り始めました。フルマラソンからウルトラマラソン、トレイルまでさまざまな大会にチャレンジしていますが、記録更新よりも楽しくいつまでも走り続けられるライフスタイルを目指しています。