誕生から28年!アシックスの超定番シューズ「ゲルカヤノ」を今、あらためて見直してみる

アシックスのゲルカヤノ(GEL-KAYANO)は1993年に誕生し、数あるランニングシューズの中でも歴史の長いロングセラーモデルです。新しいランニングシューズが次々と生まれては消えていく中で、ゲルカヤノが現在でも高い支持を得て、定番となっている理由はどこにあるのでしょうか。今回は、シューズの歴史や機能性を詳しく解説。初心者だけでなく、中・上級者に活用してもらいたい理由も紹介します。

記事の目次

  • 長くランナーに愛される「ゲルカヤノ」はどんなシューズ?
  • 流行の「厚底シューズ」とは何が違う?
  • ゲルカヤノは初心者向け・・・だけじゃない!
  • ビギナーからベテランまで!ゲルカヤノはランニングシューズの超定番

アイキャッチ画像出典:Facebook/ASICS

長くランナーに愛される「ゲルカヤノ」はどんなシューズ?

アシックスのゲルカヤノ(GEL-KAYANO)は、ランニングシューズとしては異例ともいえるほど長い間にわたりランナーに愛されているシューズです。まずはその特長を見ていきましょう。

誕生は1993年!アップデートを繰り返してきたロングセラーモデル

 

アシックス ランニングシューズ マーク

ゲルカヤノの初代モデルが誕生したのは1993年。それから毎年アップデートを行い、現在の最新モデルでなんと27代目という長寿モデルです。

ランニングシューズの技術革新はめざましく、また毎年のようにトレンドも変化して新作シューズが続々登場する中、これほど長く続くモデルはゲルカヤノ以外にはありません。

優れた衝撃吸収性

ランニングシューズ 側面 衝撃吸収材

「ゲルカヤノ」のネーミングの由来ともなっている「ゲル(GEL)」とは衝撃緩和剤です。かかと部分のアッパーとソールの間にひし形のパーツが埋め込まれていますが、これがゲルです。

 

ゲルカヤノではかかと部に加え、前足部にも使用されています。ゲルカヤノのレビューを見ると、「今までよりも長い距離を走るのが辛くなくなった」という意見が多く見られますが、ゲルを使用したことにより足への負担が減少していることがその理由と考えられます。

 

さらにミッドソールに空間を設けた、SPACE TRUSSTICの採用により中足部のクッション感を向上させています。

「オーバープロネーション」を防ぎ正しいフォームで走れる

ゲルカヤノ プロネーション防止

初心者の方はまだ脚の筋肉が鍛えられていないため、オーバープロネーションになってしまいがちです。

 

プロネーションとは、着地の際に衝撃を吸収するために足が内側に回ることで、身体への負担を減らすために必要な動きですが、それが過度になってしまったのがオーバープロネーションです。本来、足の中心に掛かるはずの荷重が足の内側に偏ってしまうことで疲労や足の痛みなどの原因となります。

 

ゲルカヤノではシューズの内側にDUOMAXという硬目の素材を配し、リブ状の加工をすることで剛性を確保し、過度な倒れ込みを防ぐ設計となっています。

メンズ・レディースで別設計

ゲルカヤノ レディース用

メンズ用とレディース用の基本設計が同じで、違いはカラーリングやサイズ展開のみ、というランニングシューズも多い中、ゲルカヤノは男女別の設計となっています。

 

具体的にはソールのトラスティックやミッドソールの厚み、硬度が男女それぞれの特性に合わせてチューニングされています。こういった細かい調整が可能なのも、アシックスがランニングに関するノウハウやデータを豊富にストックしているからではないでしょうか。

ところで、ネーミングの「カヤノ」って?

ゲルカヤノ デザイン

ゲルカヤノの「カヤノ」とは、当時担当していたシューズデザイナーの榧野俊一(かやのしゅんいち)さんから取られています。もともとは社内の開発コードだったものが、市販化の際にもそのまま用いられたものです。

 

また、ゲルカヤノのデザインは「クワガタムシ」にヒントを得た、とされています。硬い外骨格を持ちながら動きは軽快なクワガタムシの形状からインスパイアされてサポート部分のデザインをしたそうですよ。

流行の「厚底シューズ」とは何が違う?

現在、ランニングシューズの主流となっているのはナイキが一大ムーブメントを巻き起こした、いわゆる「厚底シューズ」です。メディアでも話題となっていることから、「厚底=アスリートの履くシューズ」というイメージの方もいらっしゃるかもしれません。

 

ゲルカヤノもソールが厚いので一見、同じように見えますが、その目的や働きには大きな違いがあります。

「跳ねる」or「吸収する」

ゲルカヤノ ソールデザイン

アスリート向けの厚底シューズのソールは高反発素材が採用され、さらにカーボンファイバーのプレートも中に仕込まれているので履くとぽんぽんと跳ねるような感じがします。

 

この「跳ねる」感じが走るときには推進力となり、スピードが上がります。しかしその反面、脚への負荷が高くなるので、しっかり筋トレをしないとその力を生かせません。

 

それに対し、ゲルカヤノのソールは衝撃の吸収性を重視しているので長時間走っても疲れにくいのです。

「軽量性」を重視 or「サポート性」を重視

ゲルカヤノ かかと

ナイキの厚底シューズ(ヴェイパーフライ ネクスト%など)では、軽量性を重視してアッパー部分のパーツを減らし、シンプルなニット仕立てとなっています。それに対し、ゲルカヤノは力のかかるヒール部分を別パーツ化、サイドのアシックスのマークもがっしりとした作りで剛性を確保しています。

 

どちらにもメリット、デメリットはありますが、まだフォームが安定していない初心者の方であればゲルカヤノの方がよりメリットは大きいと言えるでしょう。

ゲルカヤノは初心者向け・・・だけじゃない!

安定性を重視したゲルカヤノは、一般的にこれからランニングを始めるという方の最初の一足として紹介されることが多いモデルです。しかし、ゲルカヤノは初心者に優しいシューズではあっても、決して初心者だけをターゲットにしたモデルではありません。

あの川内選手も愛用

ゲルカヤノ ランニングシューズ アッパー

プロランナーの川内優輝選手がゲルカヤノを愛用していることをご存知でしょうか。川内選手はゲルカヤノについて、2019年のインタビューで「もう5年以上着用している。足への負担が少なく、安定感とクッション性が高いことがメリット。トレーニング時にはキック力強化のために使っている」と、語っています。

 

川内選手といえば、2020年12月に世界初となる100回目のサブ20(フルマラソン2時間20分以内)を達成し、ギネス世界記録にも認定されるなど、その驚異的な粘りやスタミナで有名ですが、ゲルカヤノでのトレーニングがそれを支えていたのかもしれませんね。

実はベテランにこそ有効?

ゲルカヤノ ブルー ランニングシューズ

長い間ランニングを続けてきたけれど、昔に比べて疲労が抜けにくくなってきた、長い距離を走るのがしんどくなってきた…という方は、私自身を含め少なくないのではないでしょうか。

 

残念ながら加齢により筋力が落ちてきたり、疲労からの回復に時間がかかるようになるのはある程度仕方がないことなのかもしれません。

 

また、自分では気が付かない内にランニングフォームが微妙に崩れていて、脚への負荷が高まっている可能性もあるでしょう。

 

ゲルカヤノの高い安定性や衝撃吸収性は、そんな悩めるベテランランナーの足にも優しいシューズなのではないでしょうか。

ビギナーからベテランまで!ゲルカヤノはランニングシューズの超定番

ゲルカヤノ ランニングシューズ

ゲルカヤノは最新モデルで27代目となります。もしかしたら、「自分が生まれる前からあるシューズなんだ!」という方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

ランニングシューズのモデルチェンジは難しいものがあります。同じネーミングでもラストやソールの形状ががらっと変更されて、全くの別物になってしまうこともあります。そうなるとそれ以前からのユーザーが離れてしまうことで、最終的にはラインナップから外れてしまうことも少なくありません。

 

ゲルカヤノがこれだけ長く愛されてきたのは、ゲルカヤノならではのクッション性や足に優しいサポート力などの特長を大切にしながら、常にアップデートを続け、前モデルを上回る機能性を備えて登場することが徹底されているからではないでしょうか。

 

もし、ランニングシューズに「定番」があるとしたらゲルカヤノこそ、「超定番」といえるでしょう。

ITEM
アシックス / ゲルカヤノ 27【メンズ】
●素材:〔アッパー〕合成繊維、〔ソール〕ゴム底
●重量:310g(27.0cm片足)
●サイズ:24.5〜32.0cm
●カラー:13色
ITEM
アシックス / ゲルカヤノ 27【レディース】
●素材:〔アッパー〕合成繊維製、〔ソール〕ゴム底
●重量: 約253g(24.0cm片足)
●サイズ:22.5〜28.5cm
●カラー:13色

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Morotsuka 51
Morotsuka 51
Morotsuka 51

40歳を目前に陸上未経験で走り始めました。フルマラソンからウルトラマラソン、トレイルまでさまざまな大会にチャレンジしていますが、記録更新よりも楽しくいつまでも走り続けられるライフスタイルを目指しています。