ランニングすると息が上がって苦しい!正しい呼吸法や対処法を元選手が解説

ランニング・ジョギングで苦しくなりづらい呼吸法を紹介している記事です。走ると息が上がってしまう原因やどういう呼吸法をすれば楽に走れるのか、苦しくならないようにするためのトレーニング方法などを、元実業団選手が解説します。呼吸を楽にして快適にランニングができるようにしていきましょう。

記事の目次

  • なぜランニングで呼吸が苦しくなってしまうの?
  • 苦しくならないように呼吸するには?
  • ランナーにおすすめの呼吸法
  • 呼吸が苦しくならないようにするトレーニング方法
  • 走っている途中で苦しくなったときの対処法
  • 調子を整えて、呼吸がしやすい体に!
  • 楽に呼吸してランニングを快適に!

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なぜランニングで呼吸が苦しくなってしまうの?

呼吸があがらず気持ちよくランニングしたいのに、現実は苦しく理想のランニングとは程遠いこともありますよね。そもそもなぜ息が苦しくなってしまうのでしょうか。原因を解説していきます。

走るペースが速すぎる!

ランニング中の女性

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ついついペースが速くなってしまうランナーに多い現象です。特に初めてや久しぶりに走った方はペースの感覚が掴みづらいので息が上がってしまいがちです。
日頃からトレーニングしている選手でも速いペースで走れば当然息は切れてしまいます。まずは余裕を持って走れるペースまで落としてジョギングしましょう。ちょっと走っただけでも呼吸が上がってしまう方はまずはウォーキングから始めたほうが良いかもしれません。

準備運動が足りていない

準備運動

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準備運動が足りていないと呼吸で使う肩甲骨周りやお腹、横腹の筋肉が固まっていて、呼吸が浅く苦しくなりやすくなってしまいます。特に朝起きたときは筋肉も固まっているので入念にストレッチをおこないましょう。ランニングのストレッチは下半身ばかりに目が行きがちですが、上半身のストレッチも大事です。

上半身が力んでいる

ランニング

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上半身が力んでしまうと肩が上がってしまったり、肩甲骨がうまく使えなかったりと呼吸が浅くなってしまいます。結果必要以上に苦しくなってしまうので、常にリラックスを心がけましょう。
私も頑張っているつもりでも上半身が力んでしまい、余計に苦しくなってしまうことも多くありました。腕をだらんと下ろしたり、一度力を入れて抜いてみたりしてリラックスできるように心がけましょう。

強い緊張状態やストレスがある

ストレスを感じている女性

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強い緊張やストレスがあると呼吸は浅くなってしまいます。ストレスが強くなりすぎると過呼吸を起こしてしまうこともありますよね。呼吸とストレスは密接に関係しているのです。
このような状態でランニングやジョギングをしてしまうと当然苦しくなってしまいます。緊張やストレスが大きいときは深い呼吸を意識して心を落ち着けましょう。

苦しくならないように呼吸するには?

ランニング中はできるだけ楽に走りたいですよね。苦しくならないようにするにはどのようにしたら良いのでしょうか。意識して取り組んでみると呼吸が楽になったと感じるかもしれません。

準備運動をして体を温める

体操

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体が固まった状態では呼吸もキツくなりがちです。呼吸するときに使う肩甲骨周りや腕、横腹などの上半身のストレッチもしっかりとおこない、走る前にはウォーキングを取り入れて体を温めましょう。いつもより呼吸が楽にできると感じるのではないでしょうか。

リズムに合わせて呼吸する

ランニング中の女性

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走りのリズムに合わせて呼吸しましょう。バラバラになってしまうとペースも乱れてしまいキツく感じてしまいます。良いリズムはランニングにはとても重要です。
呼吸でリズムを取るくらいの気持ちで走ったほうが気持ちよく走れる可能性もありますよ。

しっかり吐くことを意識する

ランニング中の女性

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呼吸は吸うことよりも、しっかりと吐くことを意識しましょう。肺に新鮮な空気を取り込むには体の中にある空気をしっかりと出し切らなければいけません。吐けば自然に空気は入ってきますし、浅い呼吸で苦しくなることも防げます。
お腹に向かって息を吐くようにすると重心が落ちてきて、上半身の力みが取れてリラックスして走れるようになりますよ。

息は鼻から吸ってみて

ランニング中の女性

出典:PIXTA
ランニングの基本は口呼吸ではなく鼻呼吸と言われています。人間は本来鼻から息を吸うようにできているため、多くの酸素を取り入れることができます。また鼻毛によって埃や塵などをシャットアウトできたり、口や喉の乾燥を防いだりする効果もあります。
しかし、鼻詰まりや花粉症などで鼻呼吸では苦しい方も多いのが現実です。おすすめは鼻呼吸ですが、口呼吸でも全く問題はありません。自分にあった方法を取り入れるようにしましょう。

ランナーにおすすめの呼吸法

具体的にランニングにはどのような呼吸法が良いのか解説していきます。人によって感じ方はさまざまですので、一通り実践してみて自分に合った呼吸法を取り入れてみましょう。

腹式呼吸を意識

腹式呼吸

出典:PIXTA
呼吸には横隔膜を動かす「腹式呼吸」と肋骨を動かす「胸式呼吸」がありますが、ランナーにおすすめなのがより多くの空気を取り込める「腹式呼吸」です。腹式呼吸は吸ったときはお腹を膨らませ、吐いたときはお腹を引っ込ませます。
腹式呼吸なら深い呼吸ができるので、呼吸が浅くなって苦しくなることを防いでくれます。呼吸が浅いと酸素をうまく取り込むことができず、心拍数が上がりスタミナを消費。腹式呼吸を意識してしっかりと空気を出し切りましょう。

4歩で1呼吸、4拍子呼吸法

ランニング中の女性

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ランナーにおすすめの呼吸法に「4拍子呼吸法」があります。2歩進む間に「スースー」と息を吸って次の2歩で「ハーハー」と息を吐く方法です。「スースーハーハー」と繰り返しながら走ります。なかなか区切るのが難しい方は「スーーハーー」と繋げて呼吸してみても良いでしょう。
私の場合は「スースーハーー」と吸うときは2回に区切り、吐くときは1回です。しかし、状況によって呼吸法は変わってくるので、必ずこうでないといけないということでもありません。
自分に合った呼吸法がベストですよ。

6歩で1呼吸、6拍子呼吸法

ランニング中の女性

出典:PIXTA
6拍子呼吸法は呼吸を3回に分けて「スースースーハーハーハー」とする方法です。3回に分けることでより深く呼吸でき、ゆっくり走るランナーにおすすめです。
しかし、ランナーで実践している方は少ないかもしれません。リズムに合わせるのが難しい、タイミングが合わないと感じたら他の呼吸法を試してみましょう。

呼吸が苦しくならないようにするトレーニング方法

「呼吸を上手にできるようになりたい」「もっと楽に走れるようになりたい」と思ったら、ランニング以外の方法を取り入れてみても良いでしょう。おすすめのトレーニング方法を紹介するので参考にしてみてください。ランニングばかりしていると飽きてしまうこともあるので良いリフレッシュにもなりますよ。

バイクや水泳などの有酸素運動を取り入れる

クロール

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バイクや水泳、エアロビクスなどの有酸素運動を取り入れることで、心肺機能の向上が期待できます。ランニングと同じ効果ですが、違うスポーツを取り入れることでリフレッシュにもなりますし、ランニングばかりしていると同じところに負担がかかってしまい故障する可能性もあります。
私が現役中も故障したら、心肺機能を落とさないようにするためにエアロバイクや水泳を取り入れていました。
また、有酸素運動はダイエット効果もあるため、体重が軽くなればより快適にランニングできるようになり、結果呼吸が楽になるということもあります。

ヨガで呼吸法をマスター

ヨガ

出典:PIXTA
ヨガは呼吸法を非常に大事にしているので、腹式呼吸を身につけることができます。腹式呼吸のやり方が分からない、腹式呼吸が上手にできないという方におすすめです。
ヨガはリラックス効果や柔軟性の向上、体幹を鍛えることができるので、呼吸以外の効果も期待できます。実業団ランナーの中にも練習の一環でヨガを取り入れている選手もいます。

インターバルトレーニング

ダッシュ

出典:PIXTA
きついトレーニングにはなりますが、インターバルトレーニングもおすすめです。インターバルトレーニングとは速く走るゆっくり走るを繰り返すトレーニングで、心肺機能の向上が期待できます。
100mくらいのダッシュやエアロバイクでの全力漕ぎなどの方法があります。ダッシュは坂道や階段でやるとより効果的です。
インターバルで最大酸素摂取量(VO2MAX)もアップするので、より多くの酸素を体に取り込むことができるようになります。
しかし、きついトレーニングなのでくれぐれも無理は禁物です。ランニングに慣れてきて体に余裕ができた頃にチャレンジしてみましょう。
▼VO2MAXとは?こちらの記事も参考に

走っている途中で苦しくなったときの対処法

息が上がってしまって最後までずっとそのままだときついですよね。ランニングを継続する気持ちもなくなってしまうかもしれません。ランニングはきつい場面がきても上手に乗り越えることができれば、楽に走れるようになりますよ。苦しくなったら実践してみてください。

腕をだらんと下ろして息を吐く

ランニング中の女性

出典:PIXTA
腕をだらんと下ろして、しっかり息を吐くことで上体がリラックスでき深い呼吸ができるようになります。テレビでマラソン選手がよくしているのを見ますよね。私もよくレースなどで実践していて、苦しくなってきたときに仕切り直せるように心がけていました。簡単な動作なのできつい場面でも取り入れることができますよ。

心拍数を意識

ランニング中に時計をチェック

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心拍数が上がりすぎていると、どれだけ練習を積んでるランナーでもみんな呼吸がきつくなってしまいます。目安の心拍数を決めておいて上がりすぎないように注意しながら走りましょう。上がってきたらペースを落としたり、ウォーキングに切り替えるなどして心拍数をコントロールしましょう。

 

目安の心拍数は最大心拍数(220ー年齢)×運動強度(50〜70%)です。30歳で1分間に120回前後と考えましょう。

 

心拍数を測るにはスマートウォッチがおすすめです。もしない場合は信号待ちなどの間に15秒測って4倍してみましょう。

「GarminのForeAthlete 245 Music」なら画面が大きく見やすいので心拍数もコントロールもしやすいです。距離やペース、最大酸素摂取量も分かるので自分がどれだけ走れるようになったのかもわかります。ウォッチには最大500曲の音楽を保存でき、スマホを持たなくても音楽を聴きけるので快適にランニングできますよ。

ITEM
GARMIN(ガーミン) ForeAthlete 245 Music
重量:38.5 g
サイズ:42.3 x 42.3 x 12.2 (mm)
測定機能:心拍数、最大酸素摂取量、距離、ペースなど
▼心拍数について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考に

正しいフォームを心がけて

良いランニングフォーム

出典:PIXTA
苦しくなってくるとどうしてもフォームが崩れがちに。顎が上がってきたり、上半身が力んだりすると余計に呼吸が苦しくなってしまいます。苦しいときこそ正しいフォームを意識しましょう。
私も現役中苦しくなってくるとコーチから前傾や顎を引いてなどよくアドバイスをもらっていました。修正するとすっと楽になることも。なかなか自分で修正するのが難しい方は一緒に走ってもらったり、普段どういう癖が自分にあるのか分析しておくようにしましょう。
▼ランニングフォームについて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考に

調子を整えて、呼吸がしやすい体に!

体の調子が悪いと呼吸はすぐに苦しくなってしまいます。「何をしても呼吸が楽にならない」「練習は結構しているのに」といった場合は食生活や生活習慣から見直す必要があるかもしれません。

貧血予防に!鉄分を意識した食事を

レバー煮

出典:PIXTA
ランニングすると発汗量が多くなり、足裏の衝撃で赤血球が壊れやすいので貧血になりやすくなります。月経が多い女性は特に注意が必要です。
貧血になると体内のヘモグロビンが減少し、酸素運搬能力が低下します。疲れやすくなったり、すぐに息が上がってしまったりと能力が低下してしまったように感じます。
対策はしっかりとエネルギーをとり、レバーやまぐろ、ほうれん草など鉄分の多い食事を心がけましょう。ビタミンCを一緒に摂ると鉄の吸収を高めてくれます。
日常的にフラつく、倦怠感が強いといった場合は貧血が考えられるので、病院に行って相談してみましょう。

コリを解消して深く呼吸しやすい体に

ストレッチポール

出典:PIXTA
パソコン作業やストレスなどで肩や肩甲骨周りにコリがあると呼吸が浅く、すぐに息が苦しくなってしまいます。私もよく凝っていたのでマッサージやストレッチをしてコリを解消していました。ストレッチポールを使うとほぐれやすいのでおすすめです。コリが解消すると楽に深い呼吸ができるようになりますよ。
「LPN ストレッチポールEX」は私がよく使っていたストレッチポールです。チームにも何本かありましたし、個人で所有してる選手も多かったです。取扱説明書やエクササイズDVDもついているので初めてでも安心です。乗ってコロコロしているだけで体を本来あるべき姿に整えてくれます。カラー展開も豊富なのでインテリアにも合わせやすいですよ。
ITEM
LPN ストレッチポールEX
サイズ:長さ約98cm x 直径約15cm 
重量:約700g 
芯材  : 発泡オレフィン系樹脂

楽に呼吸してランニングを快適に!

楽しそうにランニングしている2人

出典:PIXTA
ランニング中に呼吸が苦しいとせっかく続けていたのに辞めたくなってしまいますよね。ストレッチや呼吸法など上手に取り入れて楽に走れるようにしていきましょう。
楽に走れるようにするには練習が最も大事です。しかし、他にも効率的に呼吸が楽になる方法はたくさんあるので実践して自分のものにしていきましょう。
もちろん速く走ればエリートランナーでも息は上がります。できるだけ長く、速く走っても息が切れずに快適に走れるように頑張りましょう。

もっと楽に遠くまで走りたい!そんな人はこちらの記事も参考に

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ひがしだいすけ
gyunyu
gyunyu

1歳の男の子を子育て中ママライターgyunyuです。元実業団ランナー、専門は3000mからハーフマラソン。栄養士の免許も持っています。子育ての合間をぬってジョギングを再開したばかりですが、今までの経験を生かして皆さまのお役に立てる記事を書けるように頑張ります。